婚礼集合写真の上座・下座

婚礼の集合写真においても、上座・下座の考え方が重要視されます。 これは日本の伝統的な礼儀作法に基づいており、新郎新婦の座る位置はもちろん、両家の家族や来賓の配置にも影響を与えます。

1. 新郎新婦の基本的な配置ルール
•中央に新郎新婦 → 集合写真では、新郎新婦が写真の中央に座るのが基本です。 → 新郎が左側、新婦が右側に立つ(写真に向かって見た場合、左に新郎、右に新婦)。
•この配置は、日本の伝統的な家父長制度に基づいており、左側が上座とされ、新郎が家の代表としてその位置に立つという意味があります。
•西洋式でも同様に、新郎が向かって左側、新婦が右側に立つのが一般的です。
2. 両家の親族の配置
•新郎側の親族:新郎から見て左側(写真では向かって右側)に並ぶ。
•新婦側の親族:新婦から見て右側(写真では向かって左側)に並ぶ。 この配置には、「家と家を結ぶ」という意味合いがあります。両家の親族がそれぞれ新郎新婦の隣に並ぶことで、対等な関係と結びつきを象徴しています。
3. 上座・下座の配置(重要ゲストの場合) 集合写真における上座と下座も、席次と同様に反映されます。
•上座(写真中央に近い位置):→ 両家の両親、祖父母、会社の上司や特別なゲストが座ります。
•下座(写真の端):→ 友人や親しい知人など、若い世代が配置されることが多いです。
4. 歴史的背景 この配置の考え方は、江戸時代の武家文化や家父長制から発展しました。 以下のような要素が影響しています。
•家の序列:→ 武士の社会では、家の格や身分によって座る位置が厳格に定められていました。この名残が、現代でも結婚式の席順や写真の配置に反映されています。 •家と家の結びつき:→ 結婚は家同士の結びつきを象徴する重要な儀式だったため、両家がそれぞれ左右に分かれて並ぶことで、対等な関係を表現しました。
•記録としての意味:→ 江戸時代や明治時代においては、結婚式の集合写真は単なる記念写真ではなく、家の歴史の証拠としても重視されました。 そのため、席次のルールが厳格に適用されていたのです。
5. 現代の変化 現代では、必ずしも伝統にこだわらず、写真映えや新郎新婦の希望を優先するケースも増えてきました。 特にカジュアルなウェディングフォトや海外式の結婚式では、親族の配置が柔軟になり、自由なレイアウトが採用されることもあります。 それでも、日本の伝統的な式では今もなお、上座・下座の文化が強く尊重されています。

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- 日本婚礼写真協会、ホームページ編集部です。
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